片桐さん。・゜・(ノД`)・゜・。
絶対勝てない天才を目の当たりにした時、アーティストはどうする
「香川照之さんと松本潤さんには絶対勝てない」と感じた
かっぴー 片桐さんからみて、「こいつは天才だな」という人はいますか?
片桐 勝てない人ばっかりですよ。最近も、「99.9%」の撮影でご一緒した香川照之さんや松本潤さんなんかは、もう絶対勝てないと思いましたね。そもそも勝とうとも思ってないんですけど。
かっぴー どういった点で「勝てない」と感じるんですか?
片桐 香川さんなんて、今年入ってから一度も休みをとっていないらしくて。休みはいらないんですって。「脳のキャパシティ」というのがあるそうで、それが埋まらないかぎりは大丈夫っていう自負があるそうで。
かっぴー 凄い。
片桐 ギリギリまで役のことについて考えてるんですよ。他のキャストにも「こうしたほうがいいんじゃない?」とアドバイスするし、現場の雰囲気を変える力があるんです。監督も「台本はあるけど、120%変えていきましょう!」みたいな感じで。
かっぴー すごく面白いですけど、現場の人たちは大変そうですね。
片桐 カメラマンやお笑いのミニコントならまだしも、キャスト同士の真剣勝負だからね。僕なんか慣れてないから、「とりあえず台詞覚えていけばいいや」と思って現場に行ったら大変で。僕の手ぶら感ときたら……。
かっぴー 手ぶら感(笑)。
片桐 しかも、香川さんは他のキャストにガンガン仕掛けてくだけじゃなくて、相手のアドリブも全部返すからね。やっぱり頭の回転が違うんでしょうね。「あの人、頭何個あるんだろ? 聖徳太子か?」と思ってました。
かっぴー すごいっすね。
片桐 照明さんや音響さんも、どんどん変わっていく現場に対応していくんですよ。1日150カットとか撮影して。「99.9%」の撮影現場は総合芸術でしたね。後半はついていくのが大変だった。
かっぴー 松本さんはどうなんですか?
片桐 潤くんはプロデューサー能力がありますね。嵐のライブの演出も担当してますからね、彼。天才ですよ。物凄い文字量の台本見て、台詞を覚えながら、ライブの打ち合わせしてるんですよ。
かっぴー え、同時に!?
片桐 時間がとにかくないから、ドラマだけで朝6時から夜中の2時までみたいな過密スケジュールの撮影が、10日間続いたりするんですよ。潤くんは毎日台詞覚えなきゃいけないから、とにかく寝てない。撮休日は『VS嵐』と『嵐にしやがれ』のレギュラーのロケや収録に行かなきゃいけないし。
かっぴー うわー、超人じゃないですか……。
片桐 あとから後悔するのは嫌なんですって。だからがんばるんだって。撮影の時「コンタクト外してなくて目が開かない」とか言ってて、そういう時は「ああ、俺と同じ人間なんだな」って思うんですよ。
かっぴー 「松潤ががんばってるんだから、自分もがんばろう」ってなりますね。
片桐 めちゃくちゃ影響されますよ。
かっぴー 才能があって、しかも努力している人の熱量に触れた時に、凄く刺激を受けますね。そこで折れちゃう人もいる。折れるか奮起するかが、明暗を分けるんでしょうね。